認知症介護

【認知症介護のコツ】おもらしが止まらない!トイレのタイミングがわからない時は

認知症だけじゃない。おもらしへの対応方法を知ろう

介護で一番大変なのは『トイレ』ではないでしょうか?

 

高齢になると、トイレの回数そのものも多くなるし、立ち上がり、歩行に時間がかかるようになり、トイレに座る前に出てしまう・・・ということが頻繁に起こるようになってきます。

 

また、その後始末もうまくできないようになったり、体を動かすのを億劫に感じるようになるので汚れたまま、そのままにすることも多くなります。

 

お漏らし、排泄の介助は介護で難しいことのひとつで誰もが悩むことだと思います。

 

ここでは、お漏らしをしてしまう原因とその対処法そして紙パンツの種類と選び方、ニオイを減らすための工夫と後始末の方法についてお伝えしていきます。

 

 

お漏らしをしてしまう原因は?

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お漏らしをしてしまう原因には大きく4つの種類があります

切迫性尿失禁

強い尿意と共に尿が漏れてしまうのが切迫性尿失禁です。膀胱がおしっこを貯める時、普通なら弛緩(ゆるむ)ところが勝手に収縮することで起こります。(過活動膀胱とも言われる)急な尿意が頻繁に起こることで頻尿や切迫性尿失禁が起こるようになります。

溢流性尿失禁

膀胱に尿がいっぱいになり溢れるのが溢流性尿失禁です。尿の排出に障害があり起こります。男性の場合前立腺肥大で起こりやすく、女性は子宮脱などが原因で起こります。

機能性尿失禁

排尿機能は正常で、体の運動機能の低下や認知症によりトイレに行く、衣類を脱ぐ、トイレがわからないと言った理由で起こる尿失禁のことです。

反射性尿失禁

脊髄損傷などの理由で尿意なく排尿が起こることを言います。腎機能障害をひきおこしやすく、投薬、カテーテルなどの処置が必要になる場合もあります。

参考 高齢者尿失禁ガイドライン

 

このように高齢者のお漏らし(失禁)は加齢による心身の機能低下によるものです。また、排泄に関することは本人のプライバシーに関わることで最も触れられたくない部分に触れるこという意識を持つことを忘れないようにしたいものです。

 

 

トイレの介助を嫌がる理由は?

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なぜ嫌がるのか考えてみる

トイレに行くことを嫌がる、起こる、拒否することはよく起こります。

介助する側としては「今行っておいて欲しいんだけど・・」と思って一所懸命声変えすればするほど嫌がられることも少なくありません。

 

また、間に合わなければ自分のせいにされることもあるので本当に理不尽だと感じることも少なくないですよね。

 

なぜ、高齢者はトイレの介助を嫌がるのでしょうか?その理由を考えてみると『うまく介助する方法」も見えてきます。

理由その1 トイレに行きたくない

そもそも、トイレに行きたくなければトイレに行こうとすらしないのではないでしょうか?

認知症の場合は、トイレに行きたがらないのに連れていくと排尿することもよくあります。起きてすぐ、食事、水分をとって1時間ほど経ってからなどを目安にタイミングを見てトイレへ連れていくといいと思います。

 

理由その2 恥ずかしい

トイレに座る、衣類を脱ぐことを極端に嫌がる高齢者もいます。でも、それは当たり前だと思うんです。たとえ家族でも目の前で衣類を脱ぐのは嫌なはずです。

人にもよりますが、羞恥心が強い人の排泄の介助は難しいです。

高齢で、認知症があったとしても女性は女性だし、男性は男性で尊重すべきです。じゃあどうすればいいのかはやはり「本人に納得してもらう」のが大切だと思います。

 

理由その3 すでにお漏らししていることを知られたくない

頻尿の方は特に尿意があったときにはすでにお漏らししてしまっていることも珍しくありません。

そこにトイレに行こうと言っても失敗していることを知られないように、濡れた衣類を隠そうとしたり、トイレに行くことを拒否したりすることがみられます。

 

トイレの介助を嫌がる理由は色々ある。傷つけないような言葉かけや動作に気をつけよう

これ以外にも本人にしかわからない理由があるかもしれませんが、やはりお漏らししてしまったことを知られるということは、高齢者の自尊感情をひどく傷つけることだと思います。

失敗をしたことを怒ったりすることはもちろんですが、笑ったり、バカにする、責めると言ったことはたとえ認知症であってもしてはいけないことです。

 

排泄介助はする側にとっても負担が多く、清潔好きな方にとっては我慢ならない場合もあるかもしれませんが放っておくとさらに不潔な状態がひどくなるのでできるだけトイレでの排泄を促す、失敗したら後始末を手早く行うようにするといいでしょう。

 

トイレを嫌がる時の対処法は?

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自分で行けるよう工夫する

認知症になると尿意がわからない、尿意があっても訴えられない、トイレがどこになるかわからないようになります。

なので、本人が立ち上がったときにトイレに連れていく、2時間異常トイレに行っていない時はトイレに連れていく、トイレの場所がわからない時は『便所』など大きな字で張り紙をしておくと言った工夫が必要になってきます。

 

また、トイレに行って、衣類の脱ぎ着がうまくできず排泄が間に合わないことも増えるでしょう。そう言った場合はゆるめのパンツ・ズボンを着るようにするとうまく脱ぎ着できるようになり排泄の失敗や衣類をぬらすことが減ります

 

また、トイレに近い場所で過ごすようにするのもポイントです。

 

高齢者はトイレが頻繁ですが、いつも過ごすリビングや寝室からトイレへの距離があると排泄を失敗しやすいと言えます。

 

トイレへの移動が歩行訓練がわりになることもありますが、排泄の失敗が増えてくると、本人、介護するあなたへの負担も増えるので、トイレ近くで過ごすようにするとお互いに楽だと思います。

 

パターンをつかむ

排泄のパターンを掴むとおもらしはぐっと減ります。

 

朝起きた後、食事の後、お茶を飲んだ後、さりげなく「トイレに行こう」と声をかける、または声をかけず「ちょっと一緒に来てほしい」などと声をかけてトイレへ連れていくとうまく行きやすいです。

 

とは言っても、機嫌が悪かったり、そもそもトイレが嫌いだったりするとうまく行かないこともあります。その日の体調や機嫌を見ながら対応することは介護では必須と言えます。

 

トイレ以外で排泄してしまう場合の対処法は?

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認知症の場合、トイレ「以外」の場所で排泄することもあります。これは認知症の「見当識障害」が原因で起こります。

見当識障害とは・・・時間や場所自分の状況などが把握できなくなる認知症の中核症状のひとつ。環境が変わると特に起こりやすい。

トイレの場所がわからず隅っこで陽を足してしまうことは認知症の高齢者の場合よくあります。また、男性の場合立ちションする方も多く、室内のあちこちで用を足すことも珍しくありません。

 

トイレに大きく「便所」と書く。

うろうろし始めたらトイレへ連れていく

排泄のパターンをつかむ

立ち上がったタイミングでついでにトイレに連れていく

尿パッドや紙パンツを使う

 

と言った対策が必要になります。

まとめ

 

おもらしは高齢になれば避けることができないことだと言えます。どんなにしっかりした高齢者でもトイレの悩みを抱えていることはよくあることです。

 

トイレすなわち「おしも」周りのことは恥ずかしいことでもあり、プライベートなことでもあります。たとえ認知症になったとしても恥の意識は残っているものです。

排泄介助は楽ではないし不潔で嫌なことかもしれませんが、誰もが通る道でもあります。

 

できるだけ清潔に、本人の心身の機能を保てるよう介護してあげてくださいね!

 

 

 

 

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