遠距離介護 一人っ子の介護 独身者の介護 遠距離介護 長男 遠距離介護 長女 遠距離介護 次女 遠距離介護 次男 遠距離介護の知恵とコツ 遠距離介護 ストレス

親の介護を退職理由にしてはいけない【遠距離介護のストレス】

親の介護を退職理由にしてはいけない【遠距離介護のストレス】

親の介護という退職理由で仕事をやめる人は、決して少なくありません。親の介護といっても、具体的にどんな介護が必要かという点には、大きな個人差がありますよね。介護度合いによっては、昼間でも目を離せない状態ということがあるかもしれません。

親が介護を必要とする年齢になる頃には、多くの場合、子供は40代から50代になっており、自身の家庭や生活がありますよね。親が要介護になったからと言って、今の生活をすべて捨てて介護のみに集中することは、現実的には難しいでしょう。それに、子供の中には親の介護に日常的に足を運べない遠距離に住んでいるケースもあります。その場合には、まずは生活の拠点を変えることなく介護をサポートする遠距離介護という方法を選択することが多いかもしれませんね。

遠距離介護では、高齢の親も、そして子供も住居の拠点を変えることなく、現在生活している場所から親の介護をサポートするという介護形態の一つです。具体的に遠距離で何ができるのかという点ですが、日常的に電話で連絡を取って健康状態を確認したり、定期的に帰省して親の状態を確認したり、また介護サービスにかかる費用を負担する、といったサポートがあります。

この遠距離介護のメソッドは、親が近くに住んでいる子供にも適用することは十分に可能ですよね。親の介護という退職理由で仕事をやめることなく、生活の基盤を維持しながらできる範囲で親の介護をサポートできるという点では、遠距離介護には大きなメリットがありますね。

遠距離介護の方法を自身の介護に適用する際には、メリットとデメリットを理解することが、とても大切です。

遠距離介護を選択した場合のメリットデメリット

遠距離介護のメリット

まず1つ目のメリットとしては、親と子が同居せず、それぞれの生活を維持できるという点があります。親の介護という理由で同居を始めると、どうしても親は子に精神的に頼ってしまいますし、子供は精神的にも体力的にも大きな負担となりやすいものです。

2つ目のメリットは、介護保険サービスを利用しやすくなるという点がありますね。子供と同居していない高齢世帯は、介護保険を使った生活援助などの支援を受けやすくなります。例えば、調理や掃除、洗濯など日常的な家事をはじめとして、買い物のサポートや薬の受け取りなども、サポートしてもらえます。

3つ目のメリットは、子供と同居していない高齢者のみの世帯だと、特別養護老人ホームへ入居しやすくなるという点があります。特別養護老人ホームは介護保険が使える介護施設で、子供と同居していない場合には優先順位が高くなるのです。

 

遠距離介護のデメリット

しかし、遠距離介護のメソッドを自身の親の介護に適用することには、いくつかのデメリットもあります。

1つ目のデメリットは、金銭的な負担が多くなるという点です。親に経済的な余裕があれば問題ありませんが、かかる費用を子供が負担するとなると、介護サービスを利用する際にかかる費用や、要介護の親が暮らす住宅の改修費用なども掛かるかもしれません。また、ケアマネージャーと連絡を取る際の通信費用なども、当然ですがかかりますね。

2つ目のデメリットは、緊急時に対応できないという点があります。親が深夜に急に体調が悪くなっても、同居していなければ迅速に対応することは難しいでしょう。

遠距離介護のメソッドは、すべての家庭に適用できるものではないかもしれません。特に、親が認知症を患っていたり徘徊癖があると、昼夜を問わずにモニタリングが必要でしょう。また、排せつや食事の介助が必要になっても、同居していなければサポートすることは難しいですよね。親子で住居を別にすることによるメリットはたくさんありますが、どの介護形態がベストなのかについては、ケースバイケースで判断する必要があるでしょう。

 

親の介護を理由に退職をしないために

遠距離介護の基本は、子供が仕事をやめずに継続することが基盤となっています。しかし定期的に帰省するとなると、場合によっては仕事と介護との両立が難しくなってしまうケースはありますよね。また親が日常生活で不便さを感じている光景を目の当たりにして、同居したほうが良いのではないかとさいなまれる人もいるでしょう。どのような場合でも、親の介護という退職理由で仕事をやめたほうが良いかなと考えたら、実際に離職する前に、辞めずに済む方法を模索することが、とても大切です。

親の介護という理由で休業することは、すべての労働者に認められている権利です。取得できる条件はいくつかありますが、それを満たせば離職しなくても休業という形で一定期間お休みすることができます。具体的にどのぐらいの期間休業させてもらえるかという点については、企業ごとに異なります。就業規則に記載されているのが一般的なので、まずは職場の就業規則をチェックすることから始めましょう。

介護休業は、有給休暇とは異なります。そのため、通常のお給料は発生しません。しかし企業によっては、休業中にいくらかの金銭的な支援をしてくれるところはありますよね。それに、介護休業期間の後は復職できるため、経済的な不安定さや受ける影響やストレスを最小限に抑えられるというメリットもあります。

もしも介護休業の取得を検討するなら、職場へは早めに相談することをおすすめします。引継ぎなどがあるでしょう。休業の後に復職することを考えれば、立つ鳥はできるだけ後を濁さないように努力することをおすすめします。

また近年では、子供が仕事を退職せずに親の介護をサポートできるような民間のサービスが増えています。例えば、親の体調が急変したり、火災などのトラブルが起こった際には警備会社へ迅速に通報できるサービスがあったり、親の生活パターンから大きく逸脱した場合には家族へ通知してもらえる見守りサービスなどもありますよね。さらに、調理することが難しい親に対しては、ミール宅配サービスなどもあります。

これらのサービスは、自治体から無料もしくはリーズナブルな料金で提供されてることが少なくありません。まずは自治体からのサービスを活用したうえで、不足分を民間サービスで補うというスタンスが良いかもしれませんね。複数のサービスを比較検討することは、費用を負担する子供世帯にとってもストレス軽減になりますし、より充実した介護サービスを受けられる秘訣ともいえそうです。

-遠距離介護, 一人っ子の介護, 独身者の介護, 遠距離介護 長男, 遠距離介護 長女, 遠距離介護 次女, 遠距離介護 次男, 遠距離介護の知恵とコツ, 遠距離介護 ストレス