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【ひとりっ子介護は大変?】ひとりっ子・ワンオペ介護の負担を考えてみた

 

一人っ子だけじゃない。ワンオペ介護で大変と感じることは?

親の介護は、経済的に余裕があれば施設に入居させてプロに介護を依頼するという選択肢がありますよね。しかし、施設への入居には費用がかかりますから、介護が必要な親を持つ子供にとっては、その金銭的負担が重くのしかかってしまいます。兄弟がいないひとりっ子の場合には、その負担はとても大きなものになってしまうことでしょう。

 

もしもそうした金銭的な負担が難しい場合には、配偶者や子供などの家族が介護に当たらざるを得ません。配偶者同士で介護を行う老々介護は、近年では社会問題にもなっていますよね。しかし兄弟がいない人が一人で親を介護しなければいけない「ひとりっ子介護」については、まだまだ広く知られていません。

 

ひとりっ子介護とは、兄弟がいない一人っ子が親の介護をすべて一人で行ういうものです。ワンオペ介護と呼ばれることも多いですね。しかしワンオペ介護とは、必ずしも介護する人は一人っ子というわけではありません。例えば長男に嫁いだ女性が、夫の家族と同居してワンオペ介護をすることはありますよね。この場合には、その女性と夫は一人っ子とは限らないでしょう。また、高齢の親と同居している子供に兄弟がいても、介護はすべて同居している子供だけで行っていれば、それはワンオペ介護となります。そう考えると、ひとりっ子介護はワンオペ介護に分類される介護の形態の一つだと考えられますね。

それでは、ひとりっ子によるワンオペ介護とは、どのような負担があるのでしょうか?

 

一人っ子のワンオペ介護で考えられる負担いろいろ

 

一人っ子・ワンオペ介護で考えれれる負担その1

1つ目の負担は、上記のような経済的負担です。ワンオペ介護でも、介護する人に兄弟がいるのなら、介護をする人と金銭的な負担を負う人とで役割分担ができるかもしれません。しかしひとりっ子の場合には、介護をするだけでなく、経済的な負担ものしかかりますよね。

介護にかかる経済的な負担は、在宅でワンオペ介護をしていても重くのしかかります。要介護と認定されれば、行政からの支援はある程度あるものの、それでも家族の負担は要介護者1人当たり毎月平均数万円程度かかることは多いです。もしも両親ともに要介護者となってしまった場合、経済的な負担はさらに大きくなるでしょう。

要介護度によっては、昼間誰かが自宅で親の介護をしなければいけない事態にもなりかねません。一人っ子の場合、介護をするために仕事を退職するケースも多く、その場合には生活が成立しないリスクもありますよね。

 

一人っ子・ワンオペ介護で考えられる負担その2

2つ目の負担は、精神的な負担ですね。介護鬱という疾患があるように、介護という作業はとてもストレスが大きな作業です。親が要介護となる時期には、子供は40代から50代を迎えるころで、自身の老後に対しても不安が大きくなりますよね。そこに親の介護という別のストレスがのしかかることによって、精神的な負担が大きくなってしまうのです。

3つ目の負担は、肉体的な負担です。40代や50代になると、誰でも体力的に若い頃と同じにはいかなくなるものです。疲れやすくなりますし、体力的にも劣るため、若い頃にはできた作業でも、年齢を重ねることによってできなくなってしまう作業などもあるかもしれません。親の介護においては、入浴介助や排せつ介助などのように、体力を要する作業もたくさんあります。昼夜を問わずに介護をすることによって自分自身が慢性的に睡眠不足の状態となったり、いつも疲れている状態にもなりやすいものです。

 

一人っ子のワンオペ介護でできることは?

 

それでは、ひとりっ子がワンオペ介護をする際には、どうしたらよいのでしょうか?できることは、複数あります。

 

介護保険のサービスや制度についての理解を深める

1つ目は、介護保険のサービスや制度について理解度を深めるということですね。例えば、介護保険のサービスを利用するためには、具体的にどこでどんな手続きをすればよいのか、またサービスごとに発生する自己負担の金額などについても、ざっくりで良いので理解しておくことをおすすめします。

そして、利用する際にはどこが最初の窓口になり、どんなふうに利用できるのかという流れについても、理解しておくと安心です。実際に介護が必要になってからこうした制度を学習し始めるよりも、冷静に考えられるときに理解しておいたほうが、いざというときにパニックにならずに済むのではないでしょうか。

それだけではありません。ひとりっ子介護となると、介護のために休業が必要になるリスクもありますよね。しかし、介護が必要になって仕事に影響が出る場合でも、必ずしも離職という選択肢のみとは限りません。企業によっては介護休業を取得できたり、時短ワークなどで仕事を続けられる可能性があるかもしれません。自身が働いている職場にはどのような制度があるかについても、理解しておきたいですよね。

 

介護にかかる費用について考える

2つ目にできることは、費用について考えることです。介護保険サービスを利用すると、いくらかの自己負担が発生します。その費用をどこから工面するのかを考えて、準備する必要がありますね。親が年金を受給しているなら、毎月の受給額がいくらなのか、そこから生活費にどのぐらいかかっているのかという点についても計算しておくことをおすすめします。

親に不動産や預貯金がある場合には、そちらを介護費の捻出に充てることができるかもしれません。ただしその場合には、親が認知症を患ってしまうと、法律的に子供の判断で引き出せなくなる可能性があります。そうした法的な制限も含めて理解をしたうえで、できるだけ早めに適切な準備をしたいものですね。

 

介護に協力してくれる人を見つける

3つ目にできることは、協力してくれる人を見つけるということです。これは必ずしも自身の友人というわけではありません。例えば自治体によっては、ボランティアで介護をサポートしてくれるサービスがあります。また、近所に親が親しくしていた人がいれば、相談や悩みを聞いてくれるかもしれませんよね。親戚がいるなら、親戚にも協力を要請すると良いでしょう。日常的な介護が難しくても、定期的に介護を担当してくれたり、もしくは金銭的な負担をしてくれるだけでも、ワンオペ介護者にとっては大きな安心感となるでしょう。

 

介護施設や老人ホームについてリサーチする

4つ目にできることは、介護施設や老人ホームについてもリサーチするというものです。公的な施設なら、費用もそれほど掛からずに入居できる可能性があります。ただしそうした施設では入居希望者が多いために、入居を希望しても待期期間が発生することも考えられます。待期期間がどのぐらいなのか、またどんな条件を満たせば入居申請ができるのかなどについても、できるだけ多くの情報収集をしておいたほうが、安心感につながりそうですね。

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