老人の耳が遠いのは病気ではない。伝わりやすい話し方４つのコツ

耳が遠い高齢者との接し方は？

高齢者は加齢によって耳が遠くなる・聞こえが悪い状態になる方がいます。加齢による聞こえの悪い状態は加齢性難聴といわれています。

加齢性難聴は、加齢による脳機能の低下と有毛細胞と呼ばれる聞こえにとって大切な細胞が減少することで起こります。

加齢性難聴の原因と症状についてはこちらの記事をご覧ください。

人により症状はさまざまですが、高い音が聞きとりづらい・音が聞こえてくる方向が分かりづらい・早口の言葉が聞き取りにくいといった症状が見られるようになります。

加齢性難聴は老化と共に徐々に聞こえが悪くなっていくため、本人も症状に気が付きにくく、聞こえていないのにあいまいに返事をしたり、相手の話していることがわからないのにわかったふりをしたりすることで小さなトラブルを起こすことが増えます。

加齢性難聴は、大きな声で話しかけると聞こえすぎるという症状もあるため、日常会話に困る例も少なくありません。

加齢性難聴が進み、コミュニケーションがうまく取れなくなってくることで、人と会って話す、交流することを避けるようになり認知症へとつながる恐れもあります。

ここでは、耳の遠い高齢者とコミュニケーションで気をつけたい4つのポイントをお伝えしていきます。

耳の遠い高齢者に伝わりやすい話し方は？

加齢性難聴は老化から誰にでも起こる症状と言えます。

また、話しかけ方を工夫するだけで聞こえ方が変わりコミュニケーションもスムーズにいくようになります。

相手の注意を引いてから話しかける

加齢性難聴の人は話し始めを聞き逃し何をいっているかわからなくなることがあります。話しかける前に一工夫してみましょう

・相手の視界に入る

・視線を合わせる

・身振り・手振りで合図する（手を振る・肩に触れる）

といった工夫で注意を引くことができ、どこから声が聞こえてくるかわからないといったことを減らすことができ聞き取りやすくなります。

顔を見ながら表情がわかるように話す

難聴の場合、横・後ろから話しかけると聞こえないことがあります。表情やしぐさは相手の情報をより多く伝えるため聞こえのサポートになります。

相手の顔が見えることで「話している」ということが高齢者にも分かるので、口を大きく開けてしっかりと話しかけるといいでしょう。

ゆっくりはっきり話す

早口を難聴の高齢者は聞き取ることができません。

また、パ・タ・カ・サ行の音は特に聞き取りにくいと言われているので、よりはっきり発音することで聞こえないトラブルを減らすことができます。

話す時は、言葉のまとまりをはっきりさせると聞き取りやすくなります。（こんにちは/　きょうは/　いい天気/　ですね）

相手に近づいて話す

相手に近づいて話すことで聞き取れるようになります。

相手の様子を見ながら、最も聞き取りやすい近さはどのくらいなのか気をつけながらむやみに近づきすぎないように話しましょう。

耳元で話しかけるときは大声にならないよう相手が聞き取りやすい距離で話しかけるようにしましょう。

それでも聞こえにくい時は補聴器を検討しよう

色々と工夫しても、加齢による難聴は避けられません。また、あまりにも聞こえないようになると本人もコミュニケーションがうまくいかないことばかりになり、「相手からバカにされた」「だまされた」といった被害妄想などへとつながることも多くあります。

難聴が進行しているようなら「補聴器」を利用してみるのもいいでしょう。

補聴器は「若い頃の聞こえ方に戻す」機械ではなく「聞こえなくなった音を補う」機器です。

耳鼻科で診察を受けた後、補聴器販売店でフィッティング・測定等を行い微調整をしながら自分に合わせて利用していきます。

補聴器には種類があり、扱い方や価格も違います。また、難聴の程度により効果が変わってきます。購入後も定期的な微調整は欠かせないためある程度のメンテナンス費用もかかると思っておくといいでしょう。

補聴器以外で難聴にいいものはある？

補聴器を利用するようになると、定期的なメンテナンスが必要になります。

そのため介護をする家族が頻繁に病院受診へ付き添わなくてはいけないこともあり、利用をするとなると家族の負担がやや増すと言えます。

また、補聴器を使うほどではないけれどもう少し聞こえるといいんだけど・・・そう思う時もあるのではないでしょうか？

そういう時は「集音器」もいいでしょう。集音器は安価で販売されていることもあり、非常に軽い難聴や正常な聴力の人が利用しているようです。

ですが、集音器は『医療機器』ではありません。

補聴器は『医療機器』であり、厚生労働省の認可を受けています。また補聴器は、難聴の人が利用するためのさまざまな機能が搭載されています。

補聴器はある意味「オーダーメードの商品」です。そのため使い慣れるまで、自分に合った聞こえが見つかるまで頻繁な微調整を繰り返しなじませていきます。

補聴器の価格にはさまざまありますが、一般的には高額になりがちです。

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・補聴器は付けているのがわかるデザインなので使いたくない

・補聴器や集音器を試したけど快適に聞こえない

・種類や機能が多くどれを選べばいいかわからない

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私も介護施設にお勤めしていた頃、補聴器をせっかく買ったのに使わない人がたくさんいました。その理由は「聞こえ方が悪い（雑音が入ったり、音が安定しない）」ことと「通院が大変」ということでした。

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まとめ

耳が遠い高齢者と伝わりやすい話し方のコツをお伝えしました。

ちょっとの工夫をすることで軽い難聴の方とのコミュニケーションはうまくとれるようになります。補聴器は体に合えば聞こえの悪い人にとって頼りになるアイテムです。

Olive Smart Ear Plus(オリーブスマートイヤープラス)のように安価に利用しやすいアイテムも今後どんどん増えて老後の不安もどんどん解消していける時代になるのかもしれませんね！